親を老人ホームに入れるかどうか悩んだ時に読んで欲しい僕の経験談

これからの超高齢化社会を迎えるに
当たって、誰にでも立ちはだかる問
題は親の介護だと思う。
この記事を書いているのは、2018
年6月20日なので、ちょうど一週間
前にボクは父を老人ホームへ入所させ
た。
この記事は自分の忘備録として記録し
たいのと、親御さんを老人ホームへ入
れるべきか悩む人も多いのでは?
と今回の自分の経験を通して強く感じ
たので、親を老人ホームへ入れる時の
問題や親子の葛藤を紹介する事によっ
て一人でも多くの悩んでいる人の手助
けになればいいかな?と思って記事に
させて頂きます。


今回の老人ホームへの入所のきっかけ
になる誤嚥性肺炎で父親が入院したの
は5月7日のことでした。
自宅でベットから落ちて、ひとりで起
きあがる事ができず、どの位の時間か
分かりませんが母が発見するまで腹這
いで倒れていました。
母も80歳と高齢ですから、父を起こす
事が出来ず、父の指示で救急車を呼ん
で車で30分ほどの国立病院に搬送さ
れました。
ちょうどこの病院は10年前に父が
脳梗塞で搬送された病院でした。
この脳梗塞の後遺症で父は左視野狭窄
・物の形が分かりづらい認知障害が残
りました。退院後にも脳梗塞になる前
から通っていたスポーツクラブにも通
っていたのですが、認知障害のおかげ
で他人の洋服と自分の洋服を間違えて
着てきたりする事が度々あり、スポー
ツクラブから体良く退会して欲しいと
言われたのをきっかけに運動する事が
めっきり無くなり、徐々に足も弱くな
って行きました。
退院してからもずっと自宅で母が介護
をしてきましたが、足が弱くなってき
たのをきっかけに、介護認定を受けて
デイサービスに通うようになりました。
利用していたデイサービスは父の性格
に合ったようで、いつも大きな掛け声
でリーダーシップを取って、人気者だ
った父は週3回の通所を楽しみにして
いました。
ただ、デイサービスに行く以外は、ほ
とんど自宅のソファーで過ごしていた
ので、たまに外出すると足がついて行
かず、転倒して救急搬送される事が増
えて、その都度、搬送先の病院まで妻
が迎えに行く事が増えて行きました。
もともと16年前に心臓の手術をして
から、ワーファリンを服用していたの
で、出血すると血が止まりづらいのに
何度転倒しても大事に至らなかったの
は奇跡としか言いようがありません。
そんな矢先の今回の入院でした。
入院当日、母が病院から21時頃帰宅
すると程なく病院から連絡があり、
父が自宅へ帰ると言って点滴を外した
り、起きてきてしまうので、至急病院
へ来て欲しいと連絡が入りました。
夜も遅いですし、バスも無い可能性も
あるので母は妻へ連絡をしてきました。
僕もちょうど仕事から帰宅していたの
で、すぐに母を迎えに行き病院へと向
かいました。
病院に着くと主治医の先生に相談室へ
通されました。
そこで受けた説明では、自宅へ帰りた
がるのは、高齢者には少なからずそう
いう行動をする人は多く、せん妄と言
ってどこにいるか判らなくなってパニ
ックになるので時間と共に収まると思
いますとのことでした。


しかし、現状の状態では治療に支障が
出たりベッドからの落下でケガをする
恐れがあるので、ベッドへ拘束する事
を了解して欲しいと言われ、承諾書へ
サインを求められました。
それ以外にも、万が一の際の処置に同
意を求められたり数枚の同意書へサイ
ンをしてその夜は病院を後にしました。
それから6日後の5月13日、以前よ
り母から頼まれていた叔母の1周忌
に出席するために宮城県の塩釜へ向か
う途中、仙台から母に電話をしました。
すると父が入院した翌日から食欲がな
く、ほとんど食べておらず、微熱が続
いているとのことでした。
具合が悪いので尚更ですが、いつも元気
な母が元気が無く心配でしたので、妻へ
連絡をして病院へ連れていってもらった
ところ、過労からくる風邪で5日分の薬
を飲んでも治らない時は検査をしましょ
うとの診断でした。
その後、経過が心配でしたが5月15日
はかねてから予定していた旅行があった
ので、妻と車で軽井沢へ向かいました。
案の定、道中に母から電話があり一向に
症状が改善されないので、弟に父が入院
している病院へ連れいってもらうとの
連絡が入り、この日から両親共に同じ
病院へ入院することになりました。
もともと一泊二日の旅行でしたので、
翌日はそうそうにチェックアウトして
病院へ向かいました。
母も肺炎と診断されましたが、すでに
治りかけでしたので1週間で退院する
ことができました。
母が入院してからの父はますます一緒に
帰りたがり、お見舞いに行くたびにいつ
自宅へ戻れるのかと聞いてきました。
この頃から退院後の父をどうするか?と
言う話しになって行くのですが、母は自
宅へ戻して自分が今までのように面倒を
見ると主張しました。
入院前から自分で歩くとこもおぼつかな
い父でしたので、この入院で自分で歩く
ことが容易ではない事は想像に難くあり
ませんでしたし、医師や看護師の方も現
状ではそれは難しく当面は車椅子での生
活になるでしょうとの意見でした。
それでも母は諦めが付かないようでした
ので、担当しているケアマネージャーの
方へ私たち夫婦で話を聞きに行きました。
介護のことは全く無知でしたので、この時
には今後どうするのが最良な方法なのか?
ということを聞きに行ったのですが、その
時に説明されたのが、このような説明でし
た。
<介護老人保健施設>
・入所しリハビリをして自宅に戻る→服薬状
                      況によっては利用出来ない。
・ショートステイ→短期間泊まってリハビリ
                                                を行う。
         毎月予約をして利用する
                                  (2週間とか?)
・通所リハビリ→週に何回か決めて利用する
<特別養護老人ホーム>
・要介護3以上の方が入所の申し込みができ
                            る(なかなか入れない)
・ショートステイ→短期間泊まる(介護老人
             保健施設のようなリハビリは無い)
・デイサービス
<サービス付き高齢者向け住宅>
・比較的元気な高齢者のための施設
・外部サービスを利用(父が利用していたデ
                            イサービスも利用可能)
・同じケアマネが担当できる
<有料老人ホーム>
上記のことを一枚の紙にまとめて説明してく
れました。
この時点では私たち夫婦も介護サービスのこ
とは何も知識が無かったので、ずいぶんと熱
心に色々と提案してくれるケアマネジャーさ
んだな、と思ったものでした。
ただ、どの施設やサービスを利用するのが、
いまの父の状況や家族全員にとって良いのか全
く判断がつかないのも事実でした。
幸いなことに、妻の妹の旦那さんが医師で、昨
年まで有料老人ホームの往診の仕事をしていた
ので相談したところ、今までの経験から自宅へ
戻って母が介護するのは絶対に避けるべきだと
言われましたし、父が入院したと聞いた時から
自宅へはもう戻れないと思っていたそうです。
その理由としては、自宅で母が介護を続けると
夫婦共倒れになるのは目に見えていることと、
その際に妻が面倒を見ることとなった場合、自
宅のことと介護で妻にも無理が出て来てみんな
共倒れになるリスクが高いと言う理由からでし
た。
確かに老々介護は大変ですし、恐らく歩くこと
もままならない父は退院の時には車いすで帰っ
てくるでしょう。その時には自宅の玄関周りを
スロープにしたり大規模な改修も必要になって
来ます。
そう言った話を母にし、老人ホームへ入所させ
ることを勧めました。
しかし毋は自宅で面倒をみることにこだわりま
した、それは父が生き生きと通っていたデイサ
ービスへ行かせてあげたいと言う理由からでし
たが、本音では病院からいきなり老人ホームへ
入れてしまう後めたさが一番大きかったようで
す。
ただ老人ホームというところに足を踏み入れた
ことがないので、入所している方達がどういう
生活をしているかも知らないのが事実でしたの
で、5月29日に自宅から徒歩圏内の老人ホー
ムを見に行きました。
この老人ホームは出来て1年にも満たない施設
ですから、非常に綺麗で共用のフロアの壁面が
一面ガラス張りで明るく開放感がある造りでし
た。
勝手ながら老人ホームというと暗いイメージを
抱いていたのですが、こういうイメージを覆さ
れる施設で、老後は自分が入ってもいいなと思
える場所でしたし、妻も同じ意見でした。
しかし母はワイワイ・ガヤガヤしている父が通所
しているデイサービスと違って、みんな大人しく
しているこのホームを全く気に入りませんでした。
そんな中、担当のケアマネージャーさんが母へ電
話をし、有料老人ホームに入れると自分が担当で
きなくなるし、父の大好きなデイサービスへも
通所できなくなると言い、自宅から一番近い介護
老人保健施設に空きがあるから、そちらに話を聞
きにゆけばと連絡してきました。
この介護老人保健施設への入所の話しを病院に母
がしたので、父の退院日がここで6月13日に設
定されました。
ここから退院後の受け入れ施設探しが始まりました。
6月5日にケアマネージャーさんが紹介してくれ
た、介護老人保健施設を含めて3件のアポを取り、
見に行くことになりました。
1日に3件ですから、大したことはないと思うかも
知れませんが、かなりの重労働で午前10時半・
午後4時・午後6時の最後の有料老人ホームを見た
ところでボクも妻も一番高齢の母も疲労困憊でぐっ
たりしていました。
しかし、いろいろと回ると現実も見えてきて退院後
にいきなり自宅へ父を戻して母が介護をするのは無
理だと言うことと、何よりもケアマネージャーさん
の言っていた話の介護老人保健施設に空きがあって
入所できると言う話が全くのデタラメで、空きはな
く、この施設が父の受け入れに一番慎重でした。
ここから一気に母の考えも、いまのケアマネージャ
ーさんに任せるよりも有料老人ホームへ入れるのが
現実的だと言う考えに変わって行きました。
そして最初に見に行った有料老人ホームに入所する
ことに決めました。
その理由としては、内覧を担当してくれた女性の
営業の方の説明の納得性と母の不安を一つ一つ拭っ
てくれたからでした。
今まで担当していたケアマネジャーさんは、自分
が担当できなくなると言うことと、母の意向を優先
させた提案だけでしたが、私たちの心配しているこ
とには何一つ応えてはくれていませんでした。
何よりも懸念していたことは、自宅に父が戻った時
に母が今回のように倒れた場合、私の妻以外面倒を
見るものがいないことと、そこから父を入れる施設
を探して、入所するための病院からの健康診断の書
類等を用意するだけでも軽く2週間以上はかかって
しまうと言う事実でした。
これらのことは身内に医療従事者がいるからアドヴ
ァイスをもらえましたが、そうでなければ全く判ら
ないことです。
まして、入院中ならこれらの書類もすぐに書いても
らえるから絶対に退院と同時に老人ホームへ入所さ
せることを義妹夫婦からは強く勧められました。
こうして、6月13日の父の老人ホームへの入所が
決まりました。
ここからの入所に向けた準備も大変で、家具は全て
ホームへお願いをしましたが、持参するものの用意
と全てに名前を記入しなくてはなりません。
これはとても年寄り一人でできることでは無いので、
妻が全て買い物から名前入れまで行いました。
今回の一連のことで母がしみじみ言ったことがあり
ます。
それは、友人(まだ70歳の方)が九州に住んでい
る95歳の母親を一人で老人ホームへ入れる手続き
をして帰って来てから程なく、自宅のこたつで亡く
なっていたことでした。
「私の友達が急に亡くなったのが、今回のことで分
かった、老人ホームへ人一人入れるのがこんなにも
大変なことだとは思わなかった」
と言うことです。
きっとこのお友達も疲労困憊で自宅へ戻って来て、
疲れからこうなってしまったのだと思います。
そのくらい老人ホームへ入所させる手続きにはエ
ネルギーが必要です。
最後に、身内をホームへ入所させるか迷っている
方へのアドヴァイスとしては・・・
・自分たちで面倒を見られないことに罪悪感を感
                                               じなくていい
・身内だと介護される側にも甘えが出るので、
         他人に介護してもらう方が良い場合が多い
・家族が共倒れになるくらいなら、他人に任せて
             みんな笑顔で過ごせる方がいいと考える
稚拙な文章で読みずらかったかも知れませんが、
最後まで読んでくださった方ありがとうございま
す。
親を老人ホームへ入れるのが正解だったかどうか?
は未だ持って判りません。
ただ、いま現在の状況でのベストな選択をしてゆく
しかないと実感しています。
いまだに母は自宅へ帰すことを考えていますので、
今後の父の回復次第だと思いますので、そうなった
時にまた判断して行くのだと思っています。
今後の展開があったらまたブログに書いて行こうと
思います。
では・・・・


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