新型NSXはライバルと比べると何が勝っていて、何が劣っているのか

新型NSXが日本へデリバリーされてから、早や1年が

経過しました。

 

この間、いろいろな評価がこのクルマにされてきました。

 

非常に辛口な評価が多かったのは事実です。

 

 

【ホンダ NSX 試乗】この高価なクルマを、どうしたらここまで残念な感じにできるのか…岩貞るみこ

ホンダNSX デキは良い。が、なぜか心底喜べない。

 

 

こういった論調は初代NSXの時も同じようになされ

ていました。

 

●スポーツカーにゴルフバックが積めるスペースなんて

  必要ない。

このスペースのおかげでリアが不格好なデザインに

   なっている

誰にでも運転できるクルマはスポーツカーではない

 

このように当時のスポーツカーの定義とは、機能性

よりもプロダクト優先で、それはデザインであった

り、ある種の流儀があって、選ばれし人だけが運転

できるクルマがスポーツカーであるという時代でし

た。

 

しかしこれはユーザー目線からの話しで、実際にス

ポーツカーを作っているメーカーには大きなインパ

クトをNSXは与え、後に出たフェラーリF355やマク

ラーレンF-1にも大きな影響を与えています。

 

特にマクラーレンF-1の設計者ゴードン・マレーは

自らNSXを購入し、相当な距離を乗り込んでいます。

そして当時のスポーツカーと自身が製作したマクラ

ーレンF-1とNSXを比較して。

 

マクラーレンF-1が10ならNSXは7、そのほかの

フェラーリ・ポルシェ・ブガッティは3と評して

います。

 

そのくらい、世間の評価と実際にスポーツカーを

作っている人の評価は異なっていました。

 

こちらにゴードン・マレーの記事が掲載されて

いますので、興味のある方は読んでみてください。

 

このように初代のNSXが与えたインパクトは強烈

なものがありましたが、販売台数は1990年か

ら2005年の間で、日本で累計7、394台、

世界累計で18、623台と非常に少ない台数

です。

 

2017年にフェラーリが全世界で販売した台

数が9、398台ですから、いかに少ないかが

判ると思います。

 

このように実際にスポーツカー業界に与えた

インパクトとは裏腹に、販売的には振るわなか

ったNSXですが、新型NSXに対する評価も当時

と同じように、現在販売されているスーパー

スポーツと比較しての評価になっています。

 

主には2000万円台のマクラーレン・ポルシェ

・アウディR8などと良く比較されますが、価格帯

で比較すると確かにそうなりますが、初代のNSX

が提示した新しい価値という観点で言うと、今回

のNSXが提示している新しい価値は世界で初めて

の量産ハイブリット・スーパースポーツと言う

価値です。

 

このハイブリット・スーパースポーツというカテ

ゴリーで比較すると新型NSXと言うクルマの価値

や評価は全く変わってきます。

 

現在販売されているハイブリット・スーパースポ

ーツはNSXしかありませんが、過去に販売された

ハイブリット・スーパースポーツは。

 

マクラーレンP1 2013年

フェラーリ・ラフェラーリ 2013年

ポルシェ918スパイダー 2013年

 

になります。

 

これらのクルマは限定車で、価格はすべて1億円

程度の価格でしたから、ハイブリット・スーパー

スポーツとしてのNSXは非常にリーズナブルです。

 

 

初代NSXの時から、ボクは販売に携わっていますが、

初代も発売当初は800万円と、国産車としては

非常に高価なクルマで、当時日産シーマが400

万円以上の価格で、国産車としては一番高価な

価格でしたが、NSXはその倍の価格で話題になり

ました。

 

しかし当時のライバル車のポルシェやフェラーリ

は一千数百万円の価格でしたから、オールアルミ

ボディーのNSXは非常にリーズナブルでした。

 

2代目のNSXも3モーターハイブリット・スーパ

ースポーツとしては、ライバルとは言いませんが、

同じコンセプトのクルマと比較すると、その価値

観違ったものになってくるのではないでしょうか?

 

すでに、2018年モデルの日本国内でのオーダー

受付は3月31日で終了していますが、2019年

モデルはきっと走りの質をさらに高めて登場するこ

とでしょう。

 

それが、いつものホンダの良心だとボクは信じて

疑いませんから。

 

 

 

 

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